記録帳

天白区:マンション撮影

名古屋市天白区にて、入居者募集用のマンション撮影を行いました。

今回撮影したのは、リフォームを終えたばかりの1階住戸。この物件の特徴のひとつが、専用ガーデンです。植栽や芝生はきれいに手入れされており、撮影日は暑い一日でしたが、植栽が程よく木陰をつくっていました。
室内だけでなく、窓から見える緑や庭の広がりも、この住戸ならではの魅力です。ガーデンそのものに加え、室内からどのように庭が見えるのかも分かるよう撮影しています。

不動産物件撮影で大切にしていること

不動産物件の募集用写真では、物件の魅力を印象的に見せることはもちろんですが、それだけでは十分ではありません。
物件を検討する方が複数の候補を比較し、実際に暮らす場面を想像しながら判断できるよう、必要な情報を過不足なく伝えることも重要です。
部屋の広さや明るさだけでなく、部屋同士のつながり、窓の位置、キッチンや設備、共用部、屋外空間など、写真を順に見ていくことで物件全体を把握できるように撮影していきます。

「印象」と「情報の網羅性」の両方を意識することが、不動産物件撮影では求められます。

立ち会いのない物件撮影

今回は撮影時の立ち会いはなく、入退室ともにキーボックスでの対応でした。このような無人の状態で物件をお預かりする撮影では、撮影そのものだけでなく、退出時の確認も大切な作業です。

撮影を終えたあとは、施錠忘れや照明の消し忘れがないか、撮影のために動かしたものが元の位置に戻っているかなどを一つずつ確認します。入室前と同じ状態に戻したうえで退出するところまでが、撮影業務の一部だと考えています。

窓外を含むカットはHDR処理

今回の仕上げでは、ご希望により、窓外を含む一部のカットにHDR処理を行っています。
室内から窓の外を見ると、人の目では室内の様子と屋外の景色をある程度同時に認識できます。一方、カメラでは室内に露出を合わせると窓の外が白く飛び、反対に窓外へ露出を合わせると室内が暗く沈んでしまうことがあります。

こうした大きな明暗差がある場面では、露出を変えて複数枚撮影するブラケット撮影を行い、それぞれの画像を利用して室内と窓外の明暗差を整えることがあります。
今回はブラケット撮影した画像を「Photomatix Pro」に読み込み、オリジナルプリセットをベースにトーンマッピングを行っています。

HDR処理では、明るい部分と暗い部分の情報を広く見せることができますが、処理を強くすると、本来その場所にあった明暗関係や光の方向性まで失われてしまうことがあります。そのため、建築写真を扱う玄彩舎では、画面全体の明暗を広く均すようなHDR処理は基本的に行っていません。
一方、不動産物件撮影を扱うCASSISBERRYでは、物件情報を分かりやすく伝えるうえで有効と判断した場合に、今回のようなHDR処理を取り入れることがあります。

※HDRと合成については、玄彩舎のブログ「建築写真におけるHDRと合成」でも詳しく紹介しています。また、建築写真と不動産写真で撮影の考え方がどのように異なるのかについては「建築写真と不動産写真の境界」をご覧ください。

CASSISBERRYの物件撮影では、撮影ポイントや機材構成を最適化しながら、品質と作業効率の両立を意識しています。
垂直・水平を整えた見やすい構図や、掲載に必要な情報を不足なく揃えることを基本としつつ、建築撮影で培った視点も活かし、複数の物件を比較する際にも特徴が伝わりやすく、掲載時に目に留まりやすい写真を目指しています。

Equipment
Body: α7RIV / α9
Lens: FE 12-24mm F4 G / FE 24-70mm F2.8 GM